ブルーベリーの灰と木の葉天目

皆さんは、陶芸に興味はありますか?
今日はブルーベリーと木の葉天目のお話。

ちょっと長いので、長文が苦手なかたはスルーでお願いします。
でも、マニアの方は必見ですよ~。
ちょっと詰めの情報不足ではありますが。(笑)

"えっ?ブルーベリーと木の葉天目って、何か関係あるの?"

"いや、その前に木の葉天目って、何???"

こう思われる方、ごもっともです。

実は、私も木の葉天目がわからなくて、ちょっと検索。
でも、言葉で説明するより、実際に見ていただいた方が早いですね。

この様な作品を目にしたことがありますでしょうか。
この画像は、福岡の筑前安野焼淳窯(ちくぜんやすのやきじゅんがま)の鶴我様より借用致しました。
鶴我様は有名な陶芸家の先生です。(すみません・・、私は陶芸に縁のない人。先日初めてお話を伺いました。)

木の葉天目

木の葉天目

鶴我様曰く、この器を完璧に作れる方は日本に数えるほどしかいないそうです。
とても難易度の高い器なのですね。

さて、そんな難易度の高い陶芸とブルーベリーに何の関係があるの?



実は福岡のブルーベリーの摘み取り農園・『ベリーガーデン菓實』の大村様とFBでお友達させていただいているのですが、大村様の記事の中で、
先日ブルーベリーの剪定枝を燃やしていたところ、そのブルーベリーの灰を欲しいとおっしゃった陶芸家さんがいらしたそうです。

名を『坂内』さん。
その方と直接お話ししたく、ネットで探しましたが、手がかりがなくて探せませんでした。
後で大村さんに伺いましたところ、ネット関係は一切されていないとか・・。

その方は、ブルーベリーを栽培もされているし、陶芸もされているとも。
木の葉天目を創るのに、釉薬にブルーベリーの灰を混ぜて使ってみたいとのことだった様です。

残念ながら、まだその方が作ったと思われるブルーベリーの灰を使った陶器は、この世に出たかどうかはわかりません。
ブルーベリーの灰を使った木の葉天目が出来上がれば、それはブルーベリー史上初めてのことではないでしょうか。

だとしたら、それはブルーベラーな私にとっても、何だかウキウキと楽しい気持ちになって来ます。(笑)

ただね、マニアック過ぎて、情報が少ないんです。
ブルーベリーの灰の成分なんて研究した方がいらしたかどうか・・・。

研究しているところが無ければ研究していただく!
今年ご入学される大学生の皆さん、研究テーマにいかがでしょう?(笑)
ブルーベリーの品種別、灰の成分分析と、品種による陶芸の発色の違いとか、
灰の成分が微量要素の代用になるとかならないとか・・
オリーブのあく抜きができるとかできないとか・・

ブルーベリーマニアの方、かわいいブルーベリーが枝を切り落とされて、挿し木にしても尚大量に捨てなくちゃいけないのは偲びないと思いませんか?
それが、もしも陶芸の作品を作るお手伝いの一部として活躍してくれれば、とても嬉しいことですよね。(私だけか・・?)


色々妄想していると、好奇心の芽がムクムク・・・。"灰を使うということがどんなことなのか・・・???"

(木の葉天目で使われる葉っぱはムクの葉っぱが多いそうですよ。BBファンの皆さんなら、ブルーベリーの葉っぱなら品種は何が良いと思いますか?)

こうなると、もう~、好奇心が止まりません。(爆)

取りあえず、木の葉天目の作品をネット上で探がすことに。

いくつか見つかりましたが、皆さん広告出ちゃってますね・・・。
2007年あたりでブログやホームページの更新が止まった方も多いです。

もし管理人さんがご不在では画像をいただくこともできません・・。


木の葉天目を探し続けていたら、福岡県でついにヒットしました。
しかも電話番号付き!

鶴我淳二郎(つるが じゅんじろう)様です。

厚かましいと思いつつも、早速、お電話で画像をお借りするお願いをしました。

初めてお話をさせていただいたのですが、お世辞抜きに声のトーンが素晴らしく、自然と融合した様な落ち着いた存在感のある声で、心地良い話方をされるお方でした。
本当ならば直接訪問させていただいて、お話を伺うのが筋ですのに、電話でしかも初対面での画像の件をお願いにも関わらず、快諾して下さった鶴我様。普通ならば、ブログこときに・・とお叱りを受けても文句も言えない失礼な電話にも関わらず、寛大なお返事に、本当に感謝です。(^人^)

さらに私の厚かましさ、とどまる所知らずです。自分が木の葉天目に興味を持ったいきさつ(ブルーベリーの灰のことも含めて)をお話させていただいた上で、鶴我様に質問をさせていただきました。

『陶芸で釉(うわぐすり)を塗ると言うのは聞いたことがあるのですが、その釉に灰を入れるなんて、全然知りませんでした。灰を入れることで何がどうなるのでしょうか?』

『ブルーベリーの灰と言っても相当な量が必要だと思いますよ。灰は水で溶かして3回濾して使うんです。すると使える量は濾す前の1/3の量になります。通常、釉は5~6種類くらい使うのですが、灰はその釉の量に対して2~3割くらい入れるんですよ。すると釉が溶ける温度が下がるんです。だいたい1250度くらいでも溶ける様になるんです。釉(うわぐすり)の主成分は珪素です。』

『温度が下がると言う事は灰が触媒(しょくばい)として働くと言うことですか?』

『そうです。』

さらに、陶芸の用語では釉(うわぐすり)のことを『ゆ』(ゆうと呼ぶ方も多いみたいです)と呼ぶのだそうです。

こんな情報が聞けるなんて、びっくりです。
こんな感じでお話を伺い、お礼を言って電話を切りました。

それから、夕食の片付けをしてから、楽しくて元素表を引っ張り出し、珪素(Si)の融解温度を調査。
珪素の原料はこんな感じです。

ケイ酸塩鉱物

Si.

珪素(Si)はシリコンとして半導体(半分電気を通す物質)としてあらゆる機器に利用されたり、高分子状ジェルではお胸を大きくする為に、また一般的にはシリコンコーキング剤として台所やお風呂などの水周りで使われたり、本当に色んな用途で使われているあのシリコンです。

そうそう、乾燥剤として使われているシリカのゲル形態は、防湿材として使われていますね。

半導体のことに詳しい方はよくご存知だと思いますが、石英薄い膜は、電圧をかけると曲がり、今度逆に曲げると電圧が発生すると言う面白い特性があるのです。


とても、こんな黒々した石の様なものとシリコンジェルが素は一緒とか信じられませんね。

この珪素(Si)が木の葉天目の釉(うわぐすり)として使われる時には、確か黒釉(こくゆう)だったか黒色釉(こくしょくゆ)とか呼ばれていた様な気がします・・。
違ったかな?

鶴我様、ど素人が一度聞いたくらいでは、耳慣れない言葉は不確かに記憶になってます。ごめんなさい。

珪素(Si)の融解温度は資料によってまちまちですけれど、1414度とか、1410度とか掲載されているものが多いです。

1400度以上と言うことは間違いなさそうです。それが1250度で釉が溶け出すのですから、150度近く低い温度で溶けるのですね。

ましてや葉っぱにもKやCaなどの元素が含まれているでしょうからその周辺から先により化学反応して釉が溶け出し、コーティングしてしまい、葉っぱの葉脈だけが芸術的に残る仕組みなのでしょうかねぇ。

私には陶芸のことは、さっぱりわかりませんが、大分でも福岡でもブルーベリーを2000本以上栽培している農家さんはたくさんあります。

その方達が冬場に出す大量の剪定枝を灰として活用したり、冬場も落葉しないラビットアイの葉っぱが陶芸で生かされたら面白いでしょうね。^ ^

ちなみに灰を調べると

『灰の主成分元素はカリウムやカルシウム、マグネシウムであり、微量のアルミニウム、鉄、亜鉛、ナトリウム、銅などの金属元素(ミネラル)やプラント・オパール由来の珪酸も含まれる(含まれる元素は燃やすものによって左右される)。これらは酸化物や炭酸塩として存在しており、通常は水に溶かすと強いアルカリ性を示す』

とあり、

『灰の主成分はアルカリ金属塩であるため、ケイ砂のような二酸化ケイ素を多く含む砂と共に高温で加熱するとケイ酸塩を生成し、比較的低温で融解して冷却するとガラス状に固まる。これにより、ガラスの原料や、焼き物の釉薬(うわぐすり)として利用されている。』

とも。

ちなみに触媒(しょくばい)とは、特定の化学反応の反応速度を速める物質で、自身は反応の前後で変化しないものをいいます。

灰というと、私はこんにゃく作りやワラビのアク抜きしか使ったことがありませんでした。

鶴我淳二郎(つるが じゅんじろう)様のホームページはただ今リニューアル中だそうです。
鶴我様、完成致しましたら、こちらのブログでも記事リンクさせていただきますので、是非お知らせ下さいね。

いつもお越しいただく読者の皆様、長い、長い文を最後まで読んで下さって本当にありがとうございました。

大村様と鶴我様のお陰で、久しぶりに面白い情報を楽しむことができました。
本当にありがとうございました。m(_ _)m

読者の皆様の中で、ブルーベリーの灰の成分分析をしている資料をご存知の方がいらしたら是非・是非教えてくださいね~。(^ ^)/
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非公開コメント

No title

いつも楽しく拝見させていただいております。
常ながらReveilleさんの探究心と行動力には、
敬服いたします。
陶芸家に限らず職人の方は、
ほんのわずかな差に拘るからこそ、
素晴らしい作品を作ることが出来るのでしょうが、
むくの葉と、ブルーベリーの灰では、
果たしてどのような違いが出るのでしょうか?
確かに興味が尽きませんね。

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No title

こんにちは。

しおさんのブログから飛んできました。

ブルーベリーの日本で一番古い樹は多分旧制盛岡高等農林専門学校に植えられたものだと思います。現在の岩手大学農学部ですね。

30年近く前になりますが、そこに行ったことがあります。
人の胴体くらいのブルーベリーがありました。

もしかしたら焼き物の研究も(ブルーベリー灰を使った)やっているかもしれません。
大学の紀要や学位論文などを調べてみるのも面白いかもしれませんね。

No title

へぇー
ほおー
ふーん(笑

灰って言うと木灰よりも草灰の方が石灰分が少ないくらいしかわからんです。

調べると面白いですね、
同じ植物でも土地や成長段階でも灰の成分が異なるみたいですね。
土で育ったものとヤシがらで育ったものじゃ違うのかな?

シプさ~ん

> いつも楽しく拝見させていただいております。
> 常ながらReveilleさんの探究心と行動力には、
> 敬服いたします。

いえいえ、単に厚かましいだけなんです・・
お恥ずかしいです・・(//▽//)

> 陶芸家に限らず職人の方は、
> ほんのわずかな差に拘るからこそ、
> 素晴らしい作品を作ることが出来るのでしょうが、

はい。本当にそう思います。♪(笑)

> むくの葉と、ブルーベリーの灰では、
> 果たしてどのような違いが出るのでしょうか?
> 確かに興味が尽きませんね。

そうなんです。興味が尽きません。
ブルーベリーの葉っぱの成分分析は宮崎大学の國武先生に見せていただいたことはあるのですが、灰のほうは、今年西南暖地ブルーベリー研究会で質問してみようと思います。

匿名希望さん

匿名希望さん、初めまして。コメント、ありがとうございます。
了解です。(^ ^)v

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No title

ブルーベリーの灰も利用できるとは驚きですね。
栽培されている方もまだまだ決して多くはないから灰も貴重なものになりそうです。Reveilleさんの好奇心の旺盛さには脱帽ですよ!

匿名希望さんへ

了解です。何とお礼を言って良いやらわかりません。
この度は本当にありがとうございました。

Berryさ~ん

> ブルーベリーの灰も利用できるとは驚きですね。

はい、まさかそんな利用方法ほ考えていらっしゃる方が世の中にいらっしゃるとは思ってもみませんでした。今回、鶴我様のお話では、釉と一緒に使う灰は、水で濾してから使うとのことでしたので、触媒として働く金属類だけでなく、色んな微量要素も含まれていて面白ろそうなので、実際に木の葉天目を作られる方がいらしたら是非拝見したいものです。

そして、今回のことで、ブルーベリーの炭や灰の成分分析をしてリサイクルしてくれる方がいらっしやると嬉しいですね。
灰は肥料に混ぜたら微量要素としても使えそうだけれど、PHとかの問題もあるし、誰か数値化してくださらないものか・・・、なんて思っています。こんな風に考えていると、不思議と同じ様なことを考えていらっしゃる方がいますので、楽しみにしております。

> 栽培されている方もまだまだ決して多くはないから灰も貴重なものになりそうです。Reveilleさんの好奇心の旺盛さには脱帽ですよ!

灰が貴重・・、本当ですよね。燃やしたらちょっとしか残らないのでなおさらですね。
私の好奇心・・(//▽//)
ブルーベリーが絡むことだとつい・・。(笑)
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