現在、日本で
オリーブと言えば小豆島、長崎、国東が有名です。
私のところからは国東が一番近いので、いつか
オリーブ畑を見学したいと思っておりました。
お盆に国東に帰った際、父の墓参りをして皆で義姉の手作り料理を食べた後、兄・義姉・姉と私の4人で
オリーブを見に国見町へ出かけようと言うことになり、皆で見学に行きました。兄弟だけのプチ旅行。近場だけど凄く楽しかったです(^m^)
こちらは個人でJAと
オリーブの買取契約をされている農家さんの一人の
オリーブ畑。

兄が母から
オリーブを引き継いでから2年。枯らさずに頑張って管理しているのですが、木は大きくなるのに実があまり付きません。趣味でオリーブ栽培をされている方も同じ思いをされていらっしゃる方、多いのでは。
同じJA職員による指導の下で栽培しているのに何が違うのか・・・、私も兄も知りたくてたまりません。
で、とりあえず、良い例を見てみようと、たわわになっていると言うこちらのお宅。兄達オリーブ仲間の間で、研修時の見学場所になったところであり、自由に見に来てもOKとのことで、見学させていただくことに。
ここの土地はゆるい傾斜になっており、この日雨が降っておりましたが全く水がたまることなく水はけが良い傾斜地でした。
見ると、なってる!!!

あっちにも、こっちにも・・。う~・・、なんて凄いんでしょう。
日本でもこんなにならせることができるのですね。


凄い数のオリーブがこんなに付くのか・・、って思うくらいぶら下がっています。
私が見たオリーブは2品種くらいでしたが、どの品種もコンスタントに実がなっており、驚きました。
根元はこんな風にしっかり支柱で支えられ、草の管理も素晴らしいです。
すっきりですね。

こちらでは、1本の木で約20~50キロ収穫できるそうです。植え付け本数は約200本。年間収入はオリーブだけで200万を超えるのだか。
オリーブは他の果実よりも比較的手を取らない気がしますが、それでもコガネムシをはじめ害虫は来ます。
何より難しいのは受粉。花はいっぱい咲いても、実際に実にならせるのは至難の業だと感じていらっしゃる方、多いはず。
なのに、どうしてこちらの畑ではいっぱい付くのか・・。興味津々。(笑)
こちらは海から数キロ離れた温暖な気候の様です。何といっても傾斜地で水はけが良いと言うのは良さそうです。
牛堆肥もたくさん投入されたと言います。
今年、兄のところで実が付いたのは、ほんの数粒。花自体、大して付いておりません。(^ ^;)

オリーブの品種は色々ありますが、よく組み合わせされるのが『マンザニロ』『ネバディロブランコ』『ミッション』の3品種。
それぞれ自家受粉はしないので、お互い他の品種の花粉が必要です。
olishibaさんのお話では、兄のところの様な3品種なら
『マンザニロ』『ネバディロブランコ』『ミッション』の順に花が咲くそうです。
早生で咲く『マンザニロ』が咲き始めてからしばらくして『ネバディロブランコ』が咲く。『マンザニロ』の後半の花のみ『ネバディロブランコ』と受粉が可能。『ネバディロブランコ』が最盛期の頃に『ミッション』の咲き始めてからしばらくしてから『ネバディロブランコ』の花が終わるそうです。
『ネバディロブランコ』が受粉木として重要なポジションにいることがよくわかります。
こんな風に開花時期が異なるので『マンザニロ』と『ミッション』の組み合わせでオリーブを揃えても開花時期が異なるので、一般的にはあまり受粉しません。(但し、気候や土地柄や肥料の関係で開花時期がズレる場合は別)
オリーブ苗栽培農家さんのこれからの課題は、受粉率を良くする為に、どの品種がどの品種と同じ時期に花が咲くのか、と日本国内における品種間の相性の把握と言うところでしょうか。
日本国内では、このあたりの情報があまりオープンになっていない様ですね。まだまだ研究途中なのでしょうかねぇ・・・。
もしも家庭菜園で2本しか植えるスペースがなければ『マンザニロ』『ネバディロブランコ』か『ネバディロブランコ』『ミッション』の組み合わせが良いことになります。
本当は『マンザニロ』の前半にも花粉が欲しいし、ミッションの後半にも花粉が欲しいところ。
見学させていただいた農家さんは、きっとこの辺の問題もクリアされているのだと思います。
も・・、もしかして、品種ごとにPを与えるタイミングと量を調整して全部の開花時期が品種が違っても同じになる様に調整をしているのでしょうかねぇ・・???
謎です・・。
まだまだ、たわわにはほど遠い兄のオリーブ。今は40本ほどしか植えていませんが、いつか見学に来ていたたける様な畑になってもらいたいものです。
そうそう、今年我が家のブルーベリーのデライトが結実しましたが、よく見ると日当たりの良い早く開花したところではほぼ全部受粉してたわわになっているのに、日当たりの悪い後から開花した側は1~2割しか受粉していません。日陰側が開花する頃、遅霜にやられたものありますが、オリーブを見た限りでは、受粉相手の有無も大きく左右されていたのかと感じる今日この頃。
剪定の仕方に注意して日が均等に当たる様にしていたら、来年は開花時期を同じに合わせられるかな・・。
こう考えても受粉タイミングと受粉相手のあるなし、大事なのですね。
見学させていただいた農家さんへは、土、肥料、冬場の温暖さ・・、剪定、品種の選択、受粉方法、梅雨時期の雨、その他聞きたいことがいっぱい。
また、取材したらアップしますね。