今日は、13万アクセスを記念して、久しぶりに長い記事を書きます。
根性のある方だけご覧下さいね。長いの嫌いな方はスルーしてください。(^人^)
もしかして13万アクセスちょうどを踏んで下さった方。あとで解析で調べてみますね~。
私です、という方はこっそりメールを下さいませ。(笑)
いつも読んでくださる方。お立ち寄りの皆様、本当にありがとうございます。m(_ _)m
うちのブログの常連さんは、お勉強が好きな方が多いので、この記事を読んだら猫ちゃんブログの方も爬虫類ブログの方も栽培ブログの方もきっとお仕事中や普段の生活にある現象に対して『ああ~・・、これかな?』ってひらめくことがあるかも。
みそのさんとながおちゃんとネコビーバーさんは必読ですからね~。(なんちゃって・・意味もなく振ってみる)
そんなハロゲンな話題です。(どこが・・?笑)
ここのところ、近年稀にみる大雪、という見出しのフェイスブックやブログが多く全国的な冷え込みにとても共感できる1週間でした。
大分では山間部や地域によって積雪があり、今日家から見る別府の方角だけでなく隣の地域も屋根に雪が積もっておりました。
仕事から帰った旦那様の車にも雪。
市内は降らないと言うだけで日中は6度くらいまでしか気温が上がらない冷え込みの時もあります。寒いだけで緊張して疲れるのに寒さや雪にご苦労をしていらっしゃる皆様、心よりお見舞い申し上げます。
雪かき、本当にお疲れ様です。
皆さんは、ハロゲンと言う言葉をご存知ですか?
結論から言うと『ハロゲン』は塩化すること。
一般的にはハロゲンって言うと照明やヒーターを思い浮かべる方が多いかも知れません。今日はハロゲンのお話。^ ^
昨日、仕事から帰る時は雨でした。
ふと車のワイパーを見て年末の輪ゴムを思い出しました。同じゴムですからね。^ ^
台所の引き出しを整理した時、輪ゴムが切れやすくなっていたので、100円ショップで新しく購入したものとチェンジしました。
使いかけの袋の空気を抜き輪ゴムで止めていたものの中には切れたり、粘着を帯びていたものも。
そう言えば、全く輪ゴムを意識しておりませんでしたが、我が家はかれこれ10年以上も輪ゴムを買っていなかったです・・^ ^;
お恥ずかしい・・・(//▽//)
輪ゴムって、何かに付いて来たりしますので、買わなくても自然と増えていて足りないってことがありません。
いつの間にか輪ゴム入れは山盛りです。お読みくださっている皆様、あるある~って声が聞こえて来ましたわ。(笑)
さて、ここで勘のよい皆さんは私がどこのツボにはまってこんな記事を書き出したのかお気付きになりましたね。^ ^
KOHさん、soさん、当たり!(本当かな・・?)
そう。ワイパーも輪ゴムも同じゴム。しかも車の方が日光に当たったりして光触媒で劣化したりフロントガラスにネバネバが付いてもおかしくないのになぜゴムが付かないの?
私の思考回路はそう考えるわけです。^ ^
くっつかない理由。それはワイパーで使われているゴムにはハロゲン処理がされているんです。
ガラスにくっつかない様な処理です。
お料理好きな皆さんならよくご存知のフライパン。
金属にフッ素樹脂加工をすると熱しても具材がくっつきにくいのと同じ原理。
ウィキペディアによるとハロゲンとは
『第17族元素(だいじゅうななぞくげんそ)は周期表において第17族に属する元素の総称。フッ素(F2)・塩素(Cl)・臭素( Br)・ヨウ素(I2)・アスタチン(At)・ウンウンセプチウム(Uus)がこれに分類される。ハロゲンとも呼ばれる。』とあります。
ハロゲンと呼ばれているものは最外郭電子の数が7個の原子の名前です。
言葉の由来はギリシャ語の 塩 alos と、作る gennao を合わせ「塩を作るもの」という意味から。
18世紀フランスで命名されたそうです。
代表選手である元素は上記しましたフッ素、塩素、臭素、ヨウ素。
これらは性質がよく似ており、**アルカリ金属あるいは***アルカリ土類金属と典型的な塩を形成します。
一番皆さんが一番おなじみなのが塩素(Cl)。NaClで塩ですよね~。(笑)
このナトリウム(Na)はアルカリ金属元素のひとつなんですよ。
『ハロゲン』である塩素が『アルカリ金属元素』のナトリウムとくっつくと『塩』になります。
ハロゲンで処理をすると言うことはこんな17族のフッ素とかヨウ素と塩素などを使って原料を腐食しにくくしたり耐食性をあげたり(ようするに長持ちさせる)する処理をすることなんです。
ちなみに族が同じだと性質が似ていると書きましたが、具体的にどんな風に性質が似ているかって言うと、皆さんも怪我をした時にお世話になったヨウドチンキ(薬効成分はI2)もキッチンハイターとして消毒に使う漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム・・ NaClO)も臭素も消毒薬に使われておりました。フッ素化合物をはじめハロゲン元素は毒性が強いと言う特徴があります。だから細菌が太刀打ちできず死滅・・・。(^m^)
風邪を引いた時にパプロンを飲む方もいらっしゃいますが、『塩化リゾチューム配合』とかのフレーズの『塩化』も立派なハロゲンで細菌の消毒と言う点では同じですね。
ただ、工業系な分野の皆さん、ハロゲン元素で作った化合物の中には毒性が強すぎて生産中止になったものもあるとか。ご注意を。
この辺まで来ると、ちょっとマニアな臭いがプンプンしますでしょ。(笑)
臭い・・、そうなんです。塩素も臭素も臭いがきついです。キッチンハイターやカルキが臭いのは塩素の臭いなんですよ。臭素もかなりきつい臭いの様です。私は幸いにも嗅いだことはありませんが。(^ ^)
お話が戻りますが、ハロゲンが少しわかったところで皆さんがよく知るハロゲンランプ。
これもハロゲンを使って長持ちをさせている例です。
このランプは、ハロゲン族である物質を極微量にガラスの球の中に封入していることでハロゲンサイクルをしてフィラメントが長持ちするんです。
http://www.tozaidensan.co.jp/dictionary/dictionary3/halolanp_dic_1.htm
原理は以下。
苦手な方はすっ飛ばして下さいね~。(^ ^)/
フィラメントと言うのは*タングステン(W)と言う材料でできており、電気が通ると白く光ります。
この時、タングステンの中からタングスタン原子が飛び出して蒸発します。
(水が沸騰すると湯気(水蒸気)となって蒸発するのと同じです。)
ところが球の中にハロゲン原子がガス化して入っていると内側の壁のあたりで飛び出したタングステン原子とくっついてハロゲン化タングステンになり、中を浮遊します。これが再び高温のフィラメント付近にくるとハロゲンと分離して再びタングステンの中に戻ります。
くっついてはタングステン君を親元に連れ帰してくれるエコなハロゲンさん。毒性が強いわりには優しいのね?
ハロゲンはその反応を繰り返します。
ハロゲンって面白い性質がありますね。まるで夜遊びでふらふらしている生徒を『もう家に帰りなさい』と言う****『戦力外捜査官』の様です。(笑)
http://movie.dogatch.jp/program/2852
だからフィラメントが蒸発し放しの白熱球よりも長持ちする、と言うわけです。
じゃ、ワイパーのゴムのハロゲン処理って・・?
ワイパーのゴムにはクロロプレンゴムと言うのが使われています。
このクロロって言う部分もハロゲンだったりします。^ ^
クロロは『塩化』(chloride)のことですから。製造工程でハロゲンが使われているのでしょう。(このへんになると企業秘密なことが多い)
また別のメーカーさんではゴム素材にテフロンやシリコン素材のコーティングをしています。
ワイパーにコーティングするテフロンは、皆さんがよく耳にするテフロン加工とかフッ素樹脂加工と言うのは基本的に同じです。
フッ素と炭素でできた樹脂(PTFE)で、商品名をテフロンって呼んでいるだけなんですよ。化学的に安定していて耐熱性、耐薬品性に優れています。
長い文を書いているわりには大したこと、書いていませんね~。
ただ、今日は
『ハロゲンが塩をつくる元素』であり、
NaClやテフロン加工が誰もが知っているハロゲン処理の応用だと言うこと
族が同じだと性質も似ていると言うことだけお持ち帰りいただければ私は大満足です。^ ^
とってもマニアックな内容なのに最後までお付き合いいただいて本当にありがとうございました。m(_ _)m
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おまけの解説
*タングステン(W)とは、ステンレス(SUS)よりも錆びにくく10倍以上お値段の高い高級材料。ステンレスの溶接棒や超硬の材料としても使われています。
**アルカリ金属は、アルカリ電池に代表されるリチウム(Li)をはじめとする第1族に属する元素。水素(H)・リチウム(Li)・ナトリウム(Na)・カリウム(K)・ルビジウム(Rb)・セシウム(Cs)・フランシウム(Fr)です。
***アルカリ土類金属は、2族のカルシウム(Ca),ストロンチウム(Sr),バリウム(Ba),ラジウム(Ra)です。
****『戦力外捜査官』とは、武井咲ちゃんとEXILE TAKAHIROが出演し、面白いと評判のドラマです。私も見ています。(^m^)
元素が記載されている周期表とは、↓の様な表です。
ポチっとすると大きくなります。

元素の名前や元素記号、何族か何列目かなどがわかります。
IC(集積回路)で使われるシリコン(ケイ素Siが主成分)は、半分電気を通し、半分通さないので半導体と呼ばれています。
周期表を見た時に、左側に行けばアルカリの元素。カルシウムは左側。思いっきりアルカリです。右の方は酸性の元素。酸性の用土だと生育が良いブルーベリーに使う硫黄華やサンドセットなどの硫黄元素は酸性なのがわかりますでしょう?(笑)
私も納得しました。^ ^
うっふっふ、今回もやっぱりブルーベリーで終わるのでした。^ ^
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