毎年のことですが、我が家の味噌作り。
・・と言っても毎年、2回。1回目は共同で作っている義母の友人宅の分。2回目は我が家の分。
このイベントが終わらないと気持ち的にどうも落ち着きません。
若い時は、
『買えばいいのに・・』と思っていました。
麦こうじの味噌より、少し甘めの米こうじの味噌の方が好みだったからです。
でも、義母と毎年作り込みするうちに、塩分濃度をぎりぎりまで下げ、塩辛い味噌は止め、家族が安心して食べられるくらいの味噌に改善してきました。
慣れると、手づくりが一番贅沢で美味しいです。
年を重ねるごとに毎年
『今年の味はどうかな・・?』と心配ですが、一応ほぼ安定した味になって参りました。(笑)
(我が家のは来週作ります。今回の応援分の2倍の量です。)
でも自宅用を作る時は、手伝いの人数によっては写真が撮れないことがあるので今回の分で我が家流の味噌作りをご紹介しますね。
1~2ケ月前・・こうじを予約しておきます。
1週間~3日前・・こうじを引き取りに行きます。
1日目早朝・・釜の周囲・中を奇麗にしておきます。
早朝に豆を洗って鉄釜に入れ、水に浸けておきます。洗う時は、優しくかき混ぜて洗います。乱暴に洗う と、皮が取れてしまうからです。
味噌付き用の機械は、洗って熱湯消毒をしておきます。組立る際に必要に応じて油を挿しておきます。
ザル類には清潔なビニールを敷ける様に枚数の確保や準備しておきます。
塩も購入しておきます。(我が家は味噌漬け用のニンジンも)
2日目早朝・・朝6時~6時半に火入れをします。約20~24時間の浸水した時は、煮えるのに薪の火で4時間かかりす。午後から浸した場合は、煮えるのに約5時間かかります。

豆を煮ている間に、午後からの段取りをしておきます。
ここのお宅の場合は、1斗(=10升・・=18リッター)の味噌を作ります。
(こうじが1斗の時は豆も1斗と塩が4キロ必要= 計)
こうじ・塩・豆を全て8等分にして混ぜるくらいが作業上ほど良い量です。分量は8等分した時の1つの容器当たりの量が
こうじ 1.25升(約2.25リッター)
豆 同量
塩 500グラム
甘汁 ひしゃく8分目(アバウトですみません)
防腐剤は一切使用しません。(^ ^)v
塩の入れ忘れがない様にきっかり準備しておきます。
こうじと塩と豆を混ぜた後の保存容器も綺麗に洗っておきます。

準備が終わったら、雑菌が入らない様に、ビニールなどで被いをします。
2日目10:30・・熱々の豆をひしゃくでザルに打ち上げ、冷めないうちに豆を潰します。
ココ・・大事。
打ち上げた時に出る汁は捨ててはいけません。
次の工程で使います。
(この汁は甘汁と呼ばれています。大豆サポニンたっぷり)
3人いる場合は、
一人が機械に豆を投入、
一人がしゃもじで豆がうまく入る様に整え、

一人が潰れて出てきた豆をザルにちゃんと入る様にします。
潰した豆は、田舎ではバラと呼んでいる竹の丸くて平たい容器の上に広げて冷まします。

我が家の量の場合は、後で8等分しやすいように2容器分づつ広い容器に移し替えしています。
早く冷ます為にはできるだけ薄く広げた方が良いので、潰した豆を広げる容器は、数が多いか、広い方が良いですよ~。

潰した豆は、すぐに堅くなります。この潰す作業が終わったら、すぐに機械を分解して、部品の洗浄をし、乾かして、再度組立しておきます。
ちなみに↑の女性が、私と同じく初世代交代嫁仲間さんです(笑)
釜も綺麗にし、この工程で使ったものは片づけます。
11:00 潰した豆のブロックの冷め具合を見て、裏面をひっくり返します。少しでも早く次の作業が始められる様にです。これで 午前中の味噌の作業 完了。
この日は、その後、旦那様と高菜とホウレンソウを間引きしました。
私が間引いて、旦那様が古い葉や根切りをしてくれました。(^m^)

我が家に植えている高菜は、茎が立ちあがる品種の様です。
間引きしたものは、さっと茹でると、お浸しや、味噌汁の具として使えます。
細くて柔らかいものは茹でました。残りは漬物にします。

小分けにして冷凍室へストック。
今回は、応援だったので、我が家でスープとお浸しを作ったら、後は共同でしているお宅の方でお昼を準備して来てくれ、我が家で一緒に食べました。
2日目 午後2時半 こうじ・塩・豆の混合作業です。
分量を均等にする様に豆を8等分します。その1つあたりの量と、午前中に準備しておいた
こうじ・塩・豆を1つの容器に入れます。たらいの様な大きさがとても混ぜやすいんですよ。
冷えた豆のブロックは粘土の様に粘りがあるので、このままだとこうじと混ざりにくい。
だから、手でホロホロと塊を小さく崩します。
これに↑で、捨てないで下さい、と書いた『甘汁』をひしゃくに8分目の量を投入します。
これで、手と全身で切り返しながら混ぜます。
『甘汁』の量は、この混ぜ終えた状態の堅さのまま発酵します。
だから、好みの堅さにする為にこの段階で『甘汁』の量の加減をします。

でき上がったら、荷造りヒモ1巻きくらいの大きさを手に取り、
右手→左手→右手・・、と投げ渡して、空気抜きをします。
空気が抜けた頃にはきれいに整ったボールになります。
それを容器の底へ放り投げます。パシっ、と音がするくらい。(笑)
あんまり思いきってパシパシやっていると
『誰かに恨みでもあるの?』とか『ストレス溜まってない?』とか聞かれるかも(^m^)
ボールにしてパシっ・・、これを繰り返します。

容器が8分目くらいになったら表面を奇麗になでます。

この上にカビ防止の為の塩をバラバラっとまいておきます。
清潔なビニールで表面にぴったりと空気が入らない様にシートします。
そのビニールシートの上からさらにもう1回塩をまいて、フタをします。
フタの上から新聞を置き、さらにビニールをして雑菌が入らない様にします。
2日目15:30 後片づけをしたら、作業完了

この後、旦那様は水を汲みに行きました。
その間に私は、
高菜の漬物。
高菜を奇麗に水洗い。異物や古い葉っぱなどを落とします。
高濃度の塩水を作り、その中で転がす様に塩水を馴染ませます。

容器に厚いビニール袋を入れ、その中にひと束分くらいづつ広げては塩をまきます。
それに鷹の爪をパラリ。
の繰り返し。

中敷きを置き、
約25キロの重石。
これで荒漬け作業完了!!!

来週か再来週に一度水を捨て、もう一度塩を追加します。(本漬け予定)
これは青いうちに食べる用にしますので、漬かったらすぐに冷凍保存して、色が変わらないうちにいただきます。
忙しい農家の嫁のお仕事完了~・・・。
ふぅ~、疲れました。明日も筋肉痛です。
この日、お墓参りまでできなかったので、翌日お墓に参り、お花を供えて奇麗にお掃除してきました。
こんな風で、3月は毎年仕事の忙しさに加えて、これがあるのでバテバテ。
ご訪問がなかなかできなくなってしまうんのです。ごめんなさいね。
来週は倍の量だし、仕事は一人異動になって、3人新しい人が増えました。と言うことで、仕事の方でもバテバテ・・(笑)困ったもんだ~。
この時期だけは、震災の方並みに苦労している気になっているかもです(笑)
ましてや、今回は義母が不在での初めての味噌作りでした。
大変だけれど、体に優しいものを手づくりで作れる日本の伝統を引き継いだのも、何かのご縁。
自分の代で終わってしまうのも、もったい無い気がします。
こうやって書いてみて、一人でも
『私もやってみようかな・・』
なんて、きっかけになってくれると嬉しいですね。